春に想うこと
今年の少し気候が変ですね。4月になって
暖かくなったかと思えば真冬のように寒く
なって雪やヒョウが降ったり。
桜の季節も終わりやっと春めいてきました。
今回は「春に想う」です。
「四月の思い出」 |
クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ五重奏団 |
| ”モア・スタディ・ブラウン”より | |
| おそらくジャズを聴き始め出して最初に
同じ曲でも演奏者やアレンジで全然違うと
思った曲です。踊るようなイントロ、これは
サンバだろうか。ラテンっぽい曲なんだと信じて
いました。でも、他のプレイヤーが演奏した同曲を
聞いたとき、むしろものすごくスローバラード
だったりして驚いたのを覚えています。
クリフォード・ブラウンとマックス・ローチの
双頭バンドは、どの曲もその決定盤と言えるような
アレンジ、アドリブ、躍動感を持っています。それが、
長く聴き継がれる理由なのでしょう。 ジャズにはテイク違いの曲(同じ曲を何回も録音し 直した場合、テイク1、テイク2となる)を同じアルバム にのせたり、何年もたってから、未発表集としてテイク 違いの曲ばかりを集めた発掘アルバムを出すことがあり ます。特にリリースの少ないプレイヤーや活動期間の 短かったプレイヤーによくあります。このアルバムは 後者で、貴重なクリフォード・ブラウンのモニュメント となっています。 |
「エイプリル・イン・パリ」 |
カウント・ベイシー・オーケストラ |
| ”エイプリル・イン・パリ”より | |
| これから何が始まるのだろうというわくわくするような イントロ。そしてパリの四月のメロディーが奏でられる。 ウォームなトロンボーンのソロに続き、おどけたトラン ペットのアドリブが他の曲のフレイズを引用して彩りを 添えます。曲はさらに盛り上がり、ついにエンディング。 と思ったら”ワン・モア・タイム”のかけ声と共に、 まるで針が飛んだかのように同じエンティングのフレーズが 繰り返されます。(それだけ正確無比な演奏ということ なのです。)曲は最高潮となりエンドを迎えたかと思うと、 再び”ワン・モア・ワンス”のよびかけで3回目のエンディング が始まりそれでラスト。こういう仕掛けは他のビッグ・バンド にはなく、ボスのベイシーのユーモラスな人柄も垣間見えて 後々十八番になるぐらいに大ヒットしています。ジャケットの 写真もパリの春の雰囲気がよく出ていると思います。 |
「スプリング・ウィル・ビー・ア・リトル・レイト・ジス・イヤー (今年の春は少し遅れる)」 |
ジョニー・ソマーズ |
| ”ソマーズ・シーズンズ”より | |
| 天候不順の今年にピッタリの題名ですが、元は1944年
フランク・レッサーが映画「クリスマス休暇」のために
作詞・作曲した曲です。明るいほのぼのとした曲ですが、
歌の意味を知りたくて、英語詞を探して驚きました。 ”1月、2月は悲劇的に空っぽで灰色ではなく、私には泣いて いるように感じる。””昔の4月にあなたが去ってから、私は 死んだも同然だ。それからは冷たい冬が続く。”とやけに 寂しくなる言葉が綴られています。そして”もし春がゆっくり 始まるなら、私の心に音楽は甦るだろう””時間は全てを癒し、 私には恐れは必要ない”(そして今そうでないのは)”ただ 今年の春が少し遅れているからだ”と結ばれています。(拙い 訳ですいません。) ジョニー・ソマーズは1941年生まれ。10歳でテレビ・ショーに デビュー。1960年に彼女をモデルにした「バイ・バイ・バーディ」 というミュージカルで歌った「ワン・ボーイ」がヒットしました。 少し鼻にかかったかわいいヴォイスは歌い方に特長があり、ヴィブ ラートに入る前に少しハスキーにかすれて、ヴィブラートというより シェイク気味に小刻みに振るえます。この一見明るい曲のサビの 部分をまるで歌詞の違う曲のようにいろんな表情を変えた歌いまわしで 思いっきり何度も繰り返して歌います。このアルバムは季節を テーマにしたもので、春夏秋冬の曲が3曲ずつ入っています。 たいていカレンダーどおり1月から12月までの12曲(例外でジュリー・ ロンドンの”13番目の月”というのがあるが)というのが多く、 このアルバムは珍しい部類に入るでしょう。 |
