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美しい国ニッポン

1970年代〜1980年代はフュージョンの全盛期でした。
コマーシャリズムに乗り、多くの曲が人々に親しまれ、
日本人のジャズ・プレイヤーも多く海外に進出しています。
では、その前は?その時期にメイン・ストリームなジャズは
やっていなかったのでしょうか。 今回のテーマは「ニッポン・ジャズ」です。

「ソウルフル」

日野皓正クヮルテット
”アローン・アローン・アンド・アローン”より
hino.jpgこの最近「和ジャズ」としてレコード・コレクターやクラブDJが 昔の日本人のジャズを集めるようになり、急激に注目されるように なりました。それらは市場に出回っている数が少なく、今では一部の復刻盤を除いてなかなか手に入りにくくなりました。
これは1967年日野皓正の初リーダー作です。アドリブのフレーズに 後のフュージョンで成功した彼の片鱗はうかがえるものの、 まだきらびやかなトランペット・サウンドにたどり着く前の 演奏です。むしろ正統派のジャズ・プレイといってもいいで しょう。
当時の日野皓正は白木秀雄クインテットに在籍しており、 ベルリン・ジャズ祭にも同クインテットのメンバーとして出演し、 このアルバムのタイトル曲でもある「アローン・アローン・アンド・アローン」も演奏して、この録音はアルバムとしても出ています。
スイセンの曲は、テンポのいいリズムの大野雄二のピアノ 演奏にのって、自由自在にソウルフルな演奏を繰り広げています。

「オーディオ・クリエイトvol.2 ジャスト・フレンド」

石川晶とカウント・バッファローズ他
”オーディオ・クリエイト ジャスト・フレンズ”より
ishikawa.jpg1975年リリースのこのアルバムは、A面とB面が違うバンドのカップリングになっています。とはいっても、何人かのメンバーの入れ替わりはあるものの、多くのメンバーが共通しているので、同じ演奏だと思いきや、A面はスタンダード・ジャズ、B面はスティービーワンダーやアース・ウィンド・ファイヤーなどロックテイストと、まったくカラーの異なったナンバーが並んでいます。共通するのはアレンジャーの鈴木宏昌だけ。彼は昔テレビのバラエティーで”コルゲンさん”の愛称でジャズを披露していました。
石川晶とカウント・バッファローズは、ジャズ・ロックで有名なようですが、ここでは堂々とるドライブ感のあるオーケストラル・サウンドをやっています。
アレンジがジャスト・フレンズのようにゆったり目の曲を少し速く、 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンを思いっきりゆっくり演奏したりと、メロディーを引き立たせて構成されているようです。
ライナーノートには曲やプレイヤーの紹介より録音機材や状態の方が詳しく載っており、”聞く前にオーディオのチューニングをしよう”と書かれているので、どうもオーディオ・チェック用のレコードのようです。録音はかなりいいでしょう。通常オーディオ・チェック用のレコードは、音はいいが演奏はよくないというのが言われていますが、バラエティーに富んだ選曲といい、アレンジといい、簡単にパスするには惜しいレコードです。

「ニカズ・ドリーム」

鈴木勲
”ストリングバンドフューチャーリング・イサオ・スズキ”より
suzuki.JPG最近のマイ・ブームに”鈴木勲のレコード”があります。何の気なしに買った「ブルー・シティー」のレコードの演奏に打ちのめされ、いきなりファンになりました。
普通ベースで曲のメロディーを演奏しようとすると、どうしても 音がくぐもったようになり、何かはっきりせずモヤモヤした感じが して、気分よく聞けたことがありません。しかし鈴木勲の”音”は抜けきっており、腹の底にズシンと響く。それでいて、演奏が重苦しくなることはなく、逆にウォームな軽快さを感じます。スウィング感というものでしょうか。
ここでは鈴木勲はピッコロ・ベースを弾いており、メンバーは ハンク・ジョーンズ、ロン・カーター、ロイ・ヘインズとストリング・カルテットです。録音は1978年で、ちょうど”ライブ・アンダー・ザ・スカイ'78”で来日していた3人と共演したものです。
ストリングス物はよくありますが、さらにダブル・ベースというのは あまりないのではないでしょうか。明らかにベースに焦点がしぼられている感じですね。アントニオ・カルロス・ジョビンの曲「ラメント」が中でも一番ストリングス・カルテットとサウンドが融合していて カッコよさの極致です。

ジャズほどスタイルの変化が激しい音楽はないと思います。
時には流行によって、半ば強制的にスタイルを変えざるを
得ない場合もあるようです。その中で自分の意志を貫くこと
(ジャズを演奏すること)は、美しい生き様のように思えるのです。
政府が安倍内閣から福田内閣に変わりました。
地元としては、安倍さんに早く元気になってほしいです。


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