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フルカワJAZZ道場:いずくんぞ、馬のはなむけす

つつじ.png

ゴールデンウィークになりました。
行楽や旅行にでかけて、開放的になってついお酒を
飲みすぎるってこともあるんじゃないでしょうか?
旅といえば、高校の漢文の授業で、遠くの地に旅立つ
親友に、酒をくみかわして、別れを惜しもうと
いう内容の詩がありました。交通機関も発達していない
大昔のことですから、馬一頭に乗っての旅立ちは大変
困難で、再び合間見える保証はありませんでした。
今は文章も題名もほとんど覚えていませんが、
なぜか餞別の語源となった、”馬のはなむけす”
(別れを惜しむ者が旅立つ方位に相手の馬の鼻先を
向けてやる事がならわしだった)のみ
頭にこびりついて、ふと思い出すのでした。
今回のテーマは「酒」です。

「レッツ・ロール・イン・サケ」

原信夫とシャープス&フラッツ
”ダブル・エクスプロージャー”より
sake.jpg”さあ酒を飲もう”というこの曲は、秋吉敏子により作曲されたも のです。”サケ”とわざと日本的な言葉にしている通り、日本民謡 的なメロディーを持った曲になっております。イメージとしては、 お江戸日本橋と黒田節を足して2で割ったようなものでしょうか。 いかにも勇ましい武士のような曲といってもいいでしょう。
秋吉敏子の作曲は日本的な調べを特に強調して、それが成功してい る点でしょう。和的な要素がわざとらしくなく、古臭くもないモダ ンなサウンドを構成しているのは驚きとしか言えません。オーケス トラの持つダイナミックさも十二分に発揮した、思わず口ずさみそ うないい曲です。
A面は秋吉敏子による3曲、B面は藤井英一による2曲とラストに再 び秋吉敏子によるアルバム・タイトル曲の合計3曲で構成されてい ます。そのためA面とB面とはかなり印象の違うものになっていま す。藤井英一の方はミステリアスな調子の緊張感に満ちた曲で、ア ップテンポなアンサンブルの途中に急にバラードを挟むなど、アイ デアに満ち、アバンギャルドな空間を感じるパートもあり、秋吉敏 子の作曲と甲乙のつけがたいものがあります。
このアルバムために書き下ろしたいう秋吉敏子の代表曲”すみ絵” も収録されており、現在CDでも手に入るので、一度聴かれること をおススメします。

「ワインライト」

グローバー・ワシントン,jr.
”ワインライト”より
winelight.jpgこの曲との最初の出会いは、大学のとき友人が新しいスピーカーを買いに行くのについていった時、サウンドチェ ックの試聴用としてかけたものでした。まだCDは出始めの頃だっ たと思いますが、確かCDだったのではないでしょうか。そうだと するとまだ一枚4000円以上するもので、音の良さに感動したように 思います。それから20年以上たって、あの曲が急に聞きたくなり、 グローバーワシントン,jr.のアルバムを2枚ほど買いましたが曲名 がわからず、あきらめていました。ある時”プレイボーイ・ジャズ ・フェスティバル”のライブアルバムを買ったところ、2曲グロー バー・ワシントン,jr.の曲が収録されており、その1曲が”ワイン ライト”で一気に謎がとけたのでした。
このアルバムはジャケットからもわかるとおり、80年代初頭のフュ ージョンそのものというアルバムです。フュージョンを聞くことが オシャレといわれた良き時代でした。サイド・メンもスティーブ・ ガッドやエリック・ゲイル、マーカス・ミラーなど、自らもリーダ ーでレコードを出した一流のミュージシャンばかり。
サウンド構成はいたってシンプルで、無駄な音がありません。その 中をグローバーがサックスがワンホーンで吹き鳴らすという、聞き やすさが身上の作品です。他のフュージョンが時間を経て古くなっ ていく中、このアルバムはそうならず、エバー・グリーンなアルバ ムでなっています。

「スコッチ・ブルース」

デューク・ジョーダン
”デューク・ジョーダン”より
scotch.jpg 少しヘヴィーながらそれが嫌味にならない、メロディー・センスが デューク・ジョーダンにはあります。このアルバムはA面がトリオ 、B面がクインテット(バリトン・サックスとトロンボーンとピア ノトリオ)になっています。好みとしては管楽器が入ったものがい いのでB面でしょうか。曲調と管楽器でも低音楽器という組み合わ せで、ズシンと心に響く音楽です。
デューク・ジョーダンの評価は、昔はかなり冷遇されていたと聞き ます。ミュージシャンとして続けていけないほど仕事がなかったこ ともあったとか。しかし、ミュージシャン仲間からかなり支持が厚 く、レコーディングにはかけつけ、仲間から支えられたミュージシ ャンとも言えます。このアルバムを聞いただけでもそれがわかりま す。特別に新しいことをやるというのでもなく、個性的というもの でもありませんが、上質なジャズでくつろいで聞けるよさがありま す。そして”危険な関係のブルース””ジョードウ”などジャズの 歴史に残る曲の作曲者でもあるのです。
スイセンの曲はどこか外国の童謡のような、短いメロディーの繰り 返しから始まる曲で、コミカルな面味わいです。アルバムのエンデ ィングを飾るのにふさわしい、飲み会がお開きになるような物悲し さも秘めています。

一般にアルコールを必要以上にとりすぎると、
アルコール中毒となり、禁断症状が出で来るそうですが、
最近はCDを買わないと禁断症状がなりそうになります。
少しひかえなくては。(ムリムリ)


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