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いつかの海賊

あの某有名海賊映画の4作目が公開されています。
そういえば前にも話題にしたことがあったような…。
やっぱり面白いんだからしょうがない。
前回は内容にシンクロしていませんでしたが、
今回はリスペクトを込めて、
テーマは「海と冒険」です。

「キャプテン・カリブ」

リー・リトナー
”スターズ・フュージョン”より
capcaribe.jpg1977年の作品。1970年代の後半から80年代にブームが起こった「フュージョン・サウンド」の中でも大ヒットした曲の代表のようなもの。当時はジャズ=フュージョンという気運があり、近年のボサノバ・ブームのように、世間的にもどこか洒落た音楽という雰囲気がありました。サウンドもギターやキーボードが主流になり、軽く耳に心地よいのが特徴となっていきました。アルバムに収録された歌ものがシングルカットされて、ヒットチャートをにぎわしたのもこの頃です。
この曲の特徴は、ユーモラスで明朗なテナー・サックスのメロディーが繰り返され、それにアクセントをつけるようにパーカッションが絶妙に入ります。時代を象徴するかのように、ギターのアドリブから始まり、 テナー・サックスのアドリブに渡されます。聞いたらすぐに覚えてしまうようなメロディーなので、つい口ずさんでしまうような、楽しさに満ちています。
取り上げているアルバムはフュージョンのコンピレーション盤ですが、もう古くなった曲という感じはなく、 いつまでも輝きを保っているようです。

「ビトウィーン・ザ・デヴィル・アンド・ザ・ディープ・ブルー・シー」

ジゼル・マッケンジー
”ジゼル・マッケンジー”より
btween.jpgこの曲は単に曲名だけで選んでいます。直訳してみると、「悪魔と深い青い海のはざまで」となり、映画の内容をイメージしていまいますが、実はちゃんと邦題がついており、「絶体絶命」というものです。
1931年に作詞テッドケーラー、作曲ハロルド・アーレンによるこの作品は、歌詞の内容が「浮気をされて離婚しようかしまいか悩んでいる」歌らしく、しかし聞いた感じはそれを微塵も思わせないほど陽気なメロディーなのです。ジャズではそんなギャップのある曲は珍しくなく、そこが粋というところなのでしょうか。(歌い手の技量も試されるところです。)

取り上げている歌手のジゼル・マッケンジーは、以前にも1958年のアルバムを紹介しましたので詳細はそちらに譲るとして、ろうろうと歌い上げる唱法は変わりませんが、不思議と1956年の今回のアルバムの方が細かな表現力が勝っているように思えますね。声の質もクールでクラシック的な歌い方からウォームさが増してジャズヴォーカルらしくなっています。いろんな歌い方ができる人なんでしょうね。
それに加え4曲づつアレンジャーが変わっていますので、(その中の一人がカウント・ベイシー楽団のアレンジで有名なニール・ヘフティー)その違いを比べるのも面白いかも。この曲のアレンジはジョージ・シラヴォによるものですが、出だしのドラムのシンバル・ワークにのっかるようにして、くずし気味で入ってくる歌い方が楽しい味付けになっていて、プロローグのような役目をしています。同じメロディーの部分を微妙に歌い方を変えて飽きさせないところもよい。そういうふうに聞いていると、他の曲に比べて一番リラックスして歌っているようにも聞こえ、もしかしたら、ジゼル自身この曲がお気に入りなのかなあと考えたりもします。
この曲の次の曲は「ラ・メール」となっていますが、原題を読むと「ビヨンド・ザ・シー」でした。前の曲の陽気さと違いしっとりと歌っています。この流れがまたすばらしい。選曲と曲順がどんなに大事なのかを改めて感じました。

「ブラック・パール」

ハービー・ハンコック作 演奏:高橋達也と東京ユニオン
”ブラック・パール”より
blackpeal.jpgファンクっぽいベース・ソロと拍を刻むドラムのハイハットの音がが始まり、どんな曲だろうと期待が高まっていきます。そこにギター、トロンボーンと続き、もう逃げられない。ときどき合いの手のように絡むフルートのフレーズがちょこちょこと動き回る小動物のようで面白い感じです。
絶え間なく流れるファンクと音符の波間の中を興味が湧いてグングン突き進んでいくと、最初は面食らうが、次第にその船の乗組員となって、気がつくとサウンドの大海原を目指している、そんな感覚にとらわれてしまいます。長めの曲ですが、次の展開がつかめず、ワクワクしどうしです。
これはもう、曲が終わるまでの時間にだけ許された、一つの大冒険なのでしょう!
このアルバムは1980年の作品で、プロデューサーにコンラッド・シルバート、コンポーザーにハービー・ハンコック(ピアノ・キーボード)とスライド・ハンプトン(トロンボーン)を迎えたもの。6曲のうちA面3曲でハービー・ハンコック、B面2曲でスライド・ハンプトン作の曲を演奏しています。

注目はA面2曲目に有名なブルーノートの「スピーク・ライク・ア・チャイルド」、B面2曲目に昔懐かしい「おれたちひょうきん族」の「ひょうきんベストテン」のオープニング・テーマに使われた「ウィズ・ザ・フォース・オブ・ネイチャー」が入っています。こちらも聞き所です。

聞きやすい曲と勢いがある曲が絶妙のバランスで収録されているので、オススメの1枚です。

発表された年代もバラバラで、
もちろんこれらの曲は映画のために作られたわけですから、
ただ、ジャズにはこんなタイトルの曲もあるんだなと知ってもらう
ためだけのものです。
この場だけ、今回は言葉遊びと思っていただければ”幸せます”。
(山口県人なのに、生まれてこの方、この”方言”を使ったことも、
使った人も一度も見たことない。なんでろう???)


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